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2016年11月20日日曜日

DJI Mavicのピント問題とカメラのセンサー考

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DJIの小型ドローン、Mavicが話題になっていますが、「どうもピントが甘いんじゃない?」という声がドローンパイロットからちらほらと聞こえてきているので、いろいろと調べてみました。

結論的には、「タップフォーカスでピントを合わせる」これが基本仕様なのではないかな?と。
では、なぜPhantomシリーズではそういった声が出なかったのかといえば、Phantom4までは搭載カメラがパンフォーカスだから。

この違いを踏まえていないドローンユーザーが多いのではないかなと思います。

だからMavicはダメ、ということでもないのかなと。その補完技術としてDJIはActiveTrackを用意しています。ActiveTrackは被写体をタップすることで自動的に追尾して飛行し、撮影する機能で、被写体の動きにあわせてカメラと機体をコントロールするものです。

被写体の前後追尾、またはその周囲を旋回するトレースモード、被写体と並走するプロフィールモード、どこを飛行していてもカメラを被写体に向け続けるスポットライトモードの3つがあります。

Mavicでは、Active Trackを使ってタップするだけで最適なピントで被写体を追従するので、タップフォーカスを使用することが前提。一方、Phantom4までのカメラはパンフォーカスですからタップフォーカスをしなくても最適なピントが得られる、この違いがMavicのピント問題が生じた原因の一つなのでしょう。

個人的にはパンフォーカスオンリーよりはカメラと機体の制御が進んでいると思ってはいますが、一方で「DJIはなぜデフォルトでパンフォーカスに固定しなかったのか?」という疑問も出ます。

パンフォーカス固定(ピントが動かない)と、デフォルトはパンフォーカスで固定+タップフォーカスで被写体へピントを合わせるというのは似ているようで違うからでしょうか?ドローンのように前後左右に自由に動き回る場合は、被写体との距離が常にかわるのでパンフォーカスを出す場合もピント調整が必要になります。

いちおうMavicのデフォルトではピントはセンターでCボタンを押すことで合わせる仕様。

この点が特定の被写体追従ではない普通の空撮する場合、(Cボタンを押さない限り)ピントが甘いと言われる理由なのかもしれません。

MavicではタップフォーカスとActiveTrackで撮影できるぐらい、姿勢の制御に自信がある分、精度の面で甘さが残るということなのかもしれませんが、それでも飛ばしながら簡単に撮影ができるというのはDJIの技術レベルの高さを物語っている、ということもできます。

より上級者用のInspireシリーズでは、フォーカスコントローラーがありパイロットとカメラマンを別にできる仕様にもなっています。

また、最新のPhantom4 proでは、1インチセンサーのカメラを搭載し、4K60fpsでの撮影が可能となりました。また、パンフォーカス固定ではなくタップフォーカスができます。

4Kですとピントの甘さが映像の甘さに直結するので、このあたりのフィーリングはどうなのだろうか?といったことや、カメラのスペックを見ている限り、もしかしたらセンサーに像面位相差センサーを搭載しているのか?といった期待も高まります。

1インチセンサーで像面位相差を搭載したのは民生機ではRX100Vが初めて(のはず…)。

Inspire2の搭載カメラ、1インチセンサーのZenmuse X4SやマイクロフォーサーズのZenmuse X5Sなどのセンサー仕様も気になるところですね。









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